考えることについて考える。

cymbals60222005-07-20

先日大学の図書館で長期貸し出しが始まり(夏休みのため)、興味のある本を借りた。

大学図書館で借りた本

細川亮一 編/幸福の薬を飲みますか?
P・G・ハマトン(渡部昇一下谷和幸 訳)/知的生活
チャールズ・H・ホランド(寺嶋英志 訳)/時間とは何か
伊藤邦武/偶然の宇宙
渡辺雄三/夢の物語と心理療法
森岡清美/若き特攻隊員と太平洋戦争
本多俊夫/モダン・ジャズ
根岸一美・三浦信一郎 編/音楽学を学ぶ人のために
夏目漱石彼岸過迄


相変わらず統一感のない選書の仕方だと我ながら思う。でも夏休み位しかまとまった時間が取れないので、読書に音楽に、有意義な時間を過ごしたい。


人はどうして考えるのか、という事について考えた事はきっとあると思う。もしなければ今から俺がここで述べる事はあなたにとってあまり面白くない事だと思うから、読み飛ばしてもらって構わない。


考える事について考えた時点で、俺は考えている。わけの解らない事に聞こえるかもしれないけど、事実を書くとそうなる。するとどうして人間は考える事を始めたのか、という漠然とした疑問にぶち当たってしまう。
古代ギリシャの人達は生きること、ひいては考える事について今よりもずっと積極的で、タレスが祖とされている自然哲学などから様々な偉大な思想、学問、哲学的概念が生まれ、ソクラテスプラトンアリストテレスなどの代表的哲学者もここから輩出された(と記憶している)。


個人的な見解としては、ソクラテスは「無知の知」という概念(デルフォイの神託)を発見した功績は偉大であったけども、その考えを当時のソフィストに押し付ける(弁明法、産婆法とも)必要はなかったように思う。彼は俺よりもずっと正義感に溢れていたのかもしれないし、自分に正直であったのかもしれない。
しかし本当の知識人とか天才とか言われる人間は、案外不世出(意図的なものも含む)な事の方が多い。ゴッホ然り、中世の作曲家や、レオナルド・ダ・ヴィンチ、エマニュエル・スウェデンボルグなど、今日では脚光を浴びている人間の中にも、当時は静かな生活を送っていた(心の中は激動であったと思うが)人が多かった事と思う。


スウェデンボルグは思想的に一時期カントと対立していたようだし、必ずしも確実な答えなど、「考える事」に関してはないのだと、俺は明言できる。
例えば俺に好きな音楽があったとして、どれほど俺にとってその音楽が素晴らしかろうとも、趣味の似た人がそれを気に入ってくれるとは限らない。逆にすべての趣味がぴったり合う事があったとしたら、それはなんだか奇妙なものではないか。


何が言いたいのかというと、無理して「他人に合わせること」をやめたら良い、という事と、「他人に自分の考えを押し付ける事」をやめたら良い、という事を俺は言いたいのだ。


自分の話ばかりで申し訳ないが、音楽の趣味について例を挙げてみたい。
俺はある時期からいわゆる「ニューロック世代(ロッキンオンジャパン系とも言うらしい)」という類に含まれる音楽にとても感銘を受け、現在のような音楽を聴いている。その時一つ葛藤が起こった。
友人からアジアンカンフージェネレーションレミオロメンを勧められるが、どうもピンとこない。しかし自分はこういうジャンルが好きなのだから、聴けないといけないような、そんな気もしてくる。こんな事に悩まされた事があった。しかし今となっては答えは単純明快である。


ジャンルとか言うものはいわゆる「外の基準」であって、俺の中の基準ではない。俺にとってSyrup16gBURGER NUDSは良いが、上記にあげたようなバンドはあまりピンとこない。
時期によっても様々で、ロストマン以降のBUMP OF CHICKENは個人的に好きになれないし(この事についても随分苦しんだ)、「ユグドラシル」の中の「乗車権」を聴いた瞬間アルバムを止めた事さえあった。


誤解して欲しくないのは、これらは俺の考え方であり、別に俺はこの考え方を人に押し付けようとは思わない。だからあなたは自分の好きなバンドがけなされてるからといって、腹を立てる必要はないのだ。あなたが本当に、自分の内なる衝動で「そのバンドが好きだ」という気持ちを持っていれば、俺の意見など全く気にならないはずであるから。


結局音楽の話にそれてしまって何が言いたかったのか自分でも良く解らなくなったけどw、あなたはあなたらしく生きればそれでいい、というような感じの事が言いたかったような気がします。


尚、歴史上の事実とかはいちいち文献を読んでチェックしてません(論文じゃあるまいし)ので、間違ってたらすいません。記憶が曖昧で最近困ります。
また、こういう俺の考えは渡部昇一さんの「人間らしさの構造」という本からかなりまんま使われてます。ほとんどパクリに近いくらいw。なので、もし少しでも面白いと思われたなら、そちらの方を読まれたら、こんなちっぽけなブログの何百倍も得るものがあるかもしれません。勿論強制はしませんが。それでは、あうあう。