まだ肉体的な辛さはいいぜ

精神的な苦痛っていうのは、たまったもんじゃない。時々どっちがどっちか(つまりどっちもってことか)解らなくなるけど、人間を決定的に痛めつけるのは、精神的な苦痛の気もする。


二宮ひかるの「ハネムーンサラダ」で、とても印象的なシーンがある。ケガをしている女性を主人公がみて、女性が場の空気を和まそうと(?)、「心の傷は体のものより・・・(痛い)」みたいなことを言おうとしたら、主人公の男性が、「だったら尚更だろ? 殴られて傷付くのは、心も体も同じじゃないのか」みたいなことを言って。


これ、高校生の時に読んで、正直震えたんです。それまで当り前のように、「殴られるより言葉で言われた方が傷付く」っていう、陰湿なイジメやめましょうみたいな発想から出てきた様な言葉を盲信してた訳なんだけど、「そうか、そうだよな」って素直に思えて。こう、胸にストンと落ち着くというか、「納得」という言葉がまさに相応しい状態になったのを覚えています。


だから今回のタイトルは、厳密には俺の本意ではありません。今の気持ちがそうというだけで、肉体的な疲労は精神も蝕んでいる。だからまいっている友人と電話で話す時には、頃合いを見計らって「食べる事」「寝る事」は特に疎かにしないように言います。自分が調子悪い時にも、自分自身にそう言ってやれたらいいのにな。