名盤とか、好きな曲とかについて

人によって「何が名盤か」なんて定義は千差万別だと思います。
例えば、自分が気に入っている楽器屋の店員さんとの話で、僕は「アルバムは通して聴いて、良くないとなんかダメ」って話をしたら、店員さんは「良い曲入ってたらいいじゃん」と言ってました。


中学校くらいに、その前からテープでもやっていた事なんだけど、MDが出て、ラジオから録音した曲とかCDの中から気に入った曲なんかを抜き出して「My favorite vol.○」みたいな感じでシリーズを作ってました。当時はそれが楽しかったし、今より純粋に音楽を聴けていたように思います。


今はというと、とにかくアルバムだと「アルバム全体としてのクオリティ」だとかにこだわりすぎて、すごく好きな曲が入っているアルバムやシングルでも再生回数が少なかったりします。


「自分の好みの音楽性・メッセージ性で一貫された作品」が、いつの間にか自分の中での「名盤」の意味になっていました。勿論、アーティストがきちんとやりたい事をやっていると思える作品の話です。
いつからそうなったのかはよく解らないんですが、なんだか、本当にいつの間にか。


単体で好きな曲だったらほんとに一杯あるんですよ。Advantage Lucy「グッバイ」、eastern youth「夏の日の午後」、宇多田ヒカル「First Love」、クラムボン「バイタルサイン」・・・という風に、書き出したらキリが無くなってしまうくらい。
でもアルバム単位になると、なんか悪いクセなんですがワインで言う「格付け」みたいなのが頭の中でなされてしまうんです。なんなんでしょうかね。


超主観的で個人的な意見なのですが、例えば熊木杏里の最新アルバム「ひとヒナタ」は良いアルバムでした。しかし自分の中では、S・A・B・C・・・みたいな付け方でいくとこのアルバムは「A」になります。これは同士の3rdアルバム「風の中の行進」が個人的にあまりにもSな為、自然そうなってしまうんです。
「つまんねー音楽の聴き方してんなー」と思われるかもしれません。ごもっともです。我ながらつまんない聴き方だと思います。
しかし断っておきたいのは、アルバム毎に「これはBだな」とか、そんな事はしてないんです。とにかく自分にとっての「S」を探しているだけなんです。上の例は「風の中の行進」という作品があったから書いているだけであって、そうでなければ多分もっと違った印象を持っていたと思います。


アーティストの作品というのを、どうしても「点」で聴くのではなく、「線」で考えてしまうんだと思います。「この間のアルバムとこれだけ方向性を変えてきたっていうのは、心境の変化があったのかな」とか。勝手に作り手の人生模様を想像してしまうんですね。
今の自分の年頃って、そういう時期なのかな、とか、自分がひねくれてるだけなのかな、とか、若い頃は良かったな、とか・・・色々思う事はあるんですけどね・・・。なんの事を書こうとしてたか解らなくなってしまった。駄文失礼。